神社の世話人という仕事 -地元の神社へのかかわり方

 地域には必ず「神社」がありますよね。今回私にも「世話人」という役が回ってきました。うちは氏子から抜けています。なのに回ってきます。

今回はこの制度について少し考えさせられたので、少しでも暮らしていく中のストレス解消に役立てばと思い調べてみました。

そもそも日本人の暮らしとは~

 地域には円滑に生活していくために「自治会」というのがあります。そもそも日本人の暮らしは「集落で集団で暮らす」という文化があります。つまり、一人ではなかなか生活しずらいのでみんなで協力して暮らそうというものです。
 もう少し昔にさかのぼれば、元々農耕民族であるため、生産のためにも人数が必要なため、集落を形成して暮らさないといけなかったわけです。その集落では神様を祀る文化があり神を祀る神社を作ってそこの神様を信仰していました。

 つまり、仕事と集落が直結して毎日の営みがあったわけです。これは戦後もあまり変わらず、地域に農耕だけでなく、機械や電気などの仕事を行う中小企業ができて生活圏に働く場もあり、その地域で暮らす人は神社を中心にあつまり、お祭りを楽しんだりしていました。集落の生活を円滑にするために行政が用意した自治会も形成されるようになり、神社と自治会という2つの組織が独立して動くようになります。

大企業化により人々の生活は変わってくる

 高度成長期には大企業が誕生し、給与や条件の良さで地方から東京に働きに行く人が増え、交通網は東京に向けて整備されていきました。これにより人々の生活は大きく変わっていきます。近距離の出稼ぎに出ている人が多くなり、地域の事が手につかなくなってきます。集落という考え方は仕事と生活の区切りがあまりなかったのに生活から仕事が切り離されていきます。ONとかOFFとかいう人も増えるようになりました。(これでいうなら人間ずっとONでしょ・・・)こうなると家族の在り方なんかも変わってきます。いつも目の届くところに家族がいれば何も心配ないのですが、それぞれが見えないところで生活するようになり、夜寝る前に少し会うだけ。お互いが何をやっていたのか知らないため、それぞれの状況が分からず、お互いの状況が理解できないため、些細な事で喧嘩もおこるようになります。近年では同じ屋根の下どころか、同じテーブルに座っていてもスマートフォンで外の人とテキストメッセージを介して話をしていて心ここにあらずと言ったところでしょう。また、転勤などでその集落から強制的に外され、別の集落に入れられてしまいます。すでに出来上がっている集落に後から入るのはとてもパワーがいります。今の日本ならインフラの整備も進み衣食住に関わるものは集落を形成していなくても手に入るため特にそこに属さなくても生きていけるようなので、そこの集落(自治会)にすら入らないという選択も出てきます。しかし・・・。

神社は神社の人が運営しているものではなかったはずが・・・

 日本の信仰は、先にも述べた通り、集落の人たちが氏神(うじがみ)としてその集落の安全を祈願して祀ったもの。集落の中で神社を取り仕切る人がいないと困るためその仕事をする人(今でいう宮司)を置いて神社の管理をお願いしています。その神社に関わり同じ氏神様を信仰している人を「氏子(うじこ)」と言って神社にまつわる仕事をすることになっています。

 つまり神社を利用する地域にいる私たちがお願いしてやってもらっているという事になります。が・・・・

 そんなのはとっくに終わっていて、明治時代に政治がいろいろと整理されて神社も政治の管理下に置かれるようになっています。この時点でなんとなく自分たちで作ったというより意識が薄れていきます。
 ずっと地元に住んでいる人たちは自分たちで置いたという意識も高かったわけですが、それも代々言い伝えが薄くなっていき、地元の人ですら氏子を抜けていきます。

 神社と自治会は別物ですが、地域によっては自治会の活動の一環としているところもあるようです。そうなると氏子とかそんなの関係なく当番で神社への奉仕としてやろうと自治会で決まっているようです。そうなるとなおさら入っているメリットという事になります。

関わるメリットがしっかり説明できなくなってきている

 自治会、神社の氏子共に現在では入る人が減ってきています。そもそも一緒に地域を作っていこうと思っている人など本当にごく一部。自分たちの生活の事しか考えられない社会になってきています。自治会に入るメリットもしっかり説明できなくなっていてそもそも入っている人ですら不満で一杯。めんどくさい仕事が回ってくるだけと思われています。 これはPTAなんかも一緒、、、というより昭和から平成初期にかけてつくられた団体ってのはどれもこんな感じになっているでしょう。ではなぜこうなってしまうのか。

他の人の事が考えられないからメリットが生まれない。

 地域の事を考えている人でも自分と違うようなライフスタイルの人の生活など想像もできないししようとも思っていません。そこの長なら少し俯瞰して今入っている人だけでもいいからしっかりと俯瞰すべき。でそれぞれのライフスタイルにどう対応していくかを考えなきゃいけない。既にいる人たちもずっと地元にいる人では考えられないような生活をしています。その人に同じ仕事をやれといっても無理。だったら逆にその人の分をやってあげられるような仕組みを作る、もしくはその仕事自体がいらないんじゃないかと考える。また、もう少し行政とも話し合い、行政が担っている部分を地域の高齢者の活用として自治会が担いやっていくべき。例えば自治会メンバーへはゴミ収集用のゴミ袋は自治会が無償配布。自治会館での高齢者活用による学童・塾開催(受益者負担分あり)地域清掃業務を委託。もうすこし生活していくためのフォローアップにフォーカスした自治会

もう「例年通り」をやめて自分たちで1から考えてみる。

 どの団体に居ても必ず会議ですぐにでてくるのは「去年はどうだったの?」という事。まずこれやめるべき。どんなことでも1からみんなで考える。例えばなにかイベントするなら開会式をやるかやらないかすら。それから開会式の次第の順番も。自分たちが来た人に何を伝えたいのか。来賓ってその会に本当に必要なのかどうか。そのスピーチはいるのかなども。

今の神社が提供している事とこちらが提供してほしい事

・・・とここの表題のような事を言われて答えられる人が居るかと言うとほとんどの人が答えられないと思います。

 まず身近な事で言えば、毎年初詣にはいきます。でも地元の神社を利用する人は少なくて、有名なところ、大きいところに行くようになっています。その人は氏子でも何でもないのにその神社に行って祈祷するわけです。きっと神様はそんなにケチじゃないでしょうからその人がきても受け入れてくれるでしょう。地元に里帰りした時に初詣に寄る人もいるでしょう。実家があれば実家の人が神社に奉仕をして神社をささえているかもしれませんが、そうでない場合もあるでしょう。

 でもそれでいいのでしょうか。

 お賽銭入れているしお札やお守り買ってお金を落としているからそれでいいという人が居ます。本当にそう?
 神社では初詣以外にも春夏秋冬1年を通していろいろな行事が行われています。ただこう言ったことは意外に知られていないです。豊作や収穫を祈り、祝い、1年を通した安全を祈願しています。
 日本人の多くは無宗教と言われています。でも「お願い事」をするよりどころはほしいのです。
 神社にしてほしいのはこういった1年にどのような祈祷を行っているかの情報提供とそれに参加できるという情報提供、「こういう時には相談においで、祈祷においで」という受け入れです。このあたりの情報が足りないので神社への協力が薄れて行っているのです。

年に1回でも神社に祈祷するなら住んでいる地域の神社に奉仕すべき

 受験の神様なら湯島天神や大宰府天満宮でしょうか。宗教に無関心でも年に一度はどこかの神社に行きますよね。自分が遠くの神社に行ったらそこの神社はその地域の集落の人たちが当番で運営を支えています。同様に皆さんが住んでいる地域にある神社にも誰かが来ています。年に1回でもどこかの神社に行くのなら自分の住んでいるエリアの神社への奉仕はすべきです。それも当番になっているから毎年やらなければならないわけではありません。

 という事で、神社の世話人として天皇様の出し弾き、お札の集金、お札の配布など、知らない人の家を回らなければならない仕事もありますが、こういったものはいくらでも効率化出来ていくわけです。神社に奉仕しながらも新しいアイデアを提案していくのは自分の暮らしを良くしていく事に他なりません。行政への不満をいくら言っても変わりませんが、地域で起こっている事の不満はたいてい多くの人が同じことをおもっています。そのため、同じような気持ちの人が集まって意見をもちよれば氏子、自治会程度の会であれば変えざるを得ないところに来ていると思います。

 と、いいつつもそこに労力つかうなら自治会には入らないよと言う人の方が多いでしょう。住みよくするためにはパワーが必要です。氏子の件は上記のようなバーター的な考えで納得できたとしても自治会費へのメリットはそこの長が真剣に考えていかないと高度成長期の社会構造とは全く違った社会になってきているだけに今の高齢者と共に無くなってしまうかもしれません。

 集落の原点。日本の場合再考するときが来ています。




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神社の世話人という仕事 -地元の神社へのかかわり方 神社の世話人という仕事 -地元の神社へのかかわり方 Reviewed by DRT on 10月 26, 2019 Rating: 5

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